前編
石井ふく子プロデューサーと三田佳子の出会いは東芝日曜劇場「夕映え」(昭和50年)。石井が演出した舞台「夢千代日記」で主役を演じた三田は、この作品で平成5年度(第48回)芸術祭賞を受賞した。大がかりな舞台セット、降雪シーンの大胆演出などのエピソードを石井と三田が感慨深く語る。橋田壽賀子作の舞台「かたき同士」では藤山直美との共演が話題に。客席が笑いに包まれる芝居を動画で振り返る。橋田作のドラマ「異母姉妹」(昭和51年)と「結婚」(昭和57年)の動画もたっぷりと紹介。「異母姉妹」では、姉役の乙羽信子と恋人を巡り対立する妹を好演。「結婚」では泥酔した独身OLをコミカルに演じた。石井P制作「蝶々さん」(昭和60年)ではジョージ・チャキリス(アメリカ映画「ウエスト・サイド物語」)と共演。三田と石井Pが驚愕、チャキリスとのラブシーンで仰天ハプニング!
後編
石井ふく子プロデューサー制作、橋田壽賀子作のドラマ「源氏物語」(平成3、4年)では紫式部(語り手)を演じた三田佳子。宮廷女性のきらびやかな衣装に身を包み、凛とした演技が光る。出演者、美術とも豪華絢爛な作品の思い出を石井Pと三田が振り返る。石井演出の舞台「エドの舞踏会」(平成20年)と朗読劇「九十歳。何がめでたい」(平成30年)の写真を眺めながら、当時を回想する。東芝日曜劇場「装いの街」(昭和54年)で、三田はデビュー後間もない、薬師丸ひろ子と共演。動画が再生されると、初々しい薬師丸の演技を見つめ、懐かしそうだ。「うらばなし前編」でも語った石井演出の「夢千代日記」の話題が再燃。「本当はやりたくなかった」と三田が初告発。石井に明かすその真意とは?橋田作のNHK大河ドラマ「いのち」(昭和61年)で主役を務めた三田は「命をかける覚悟で演じた。全てを出し切った」と女優魂を吐露。平成27年度(第24回)橋田賞特別賞を受賞した時、三田が涙するほど嬉しかった真の理由を語る。